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“廃版”海図は航海に使用できません!

海図の記載内容が、水路通報や補正図で訂正できないほど大幅に変化した場合、その海図は"改版"海図として、全面的に訂正して同じ海図番号で新たに刊行されます。
(海図の欄外下の中央部に記載されている刊行年月も新しくなります。)

"改版"海図が刊行されると、それ以前に発行された同じ海図番号の海図は"廃版"海図となり、これを引続き航海に使用することはできません。

航海には常に最新維持された新しい海図を!

最新版の海図は、日本水路協会のウェブサイトに掲載されている「現在使用できる海図」の刊行年月で確認できます。
(この場合でも水路通報や補正図による最新維持は必要です。)

海図刊行に関する用語
「新刊」海図
これまでに海図が刊行されていなかった区域や、新たに縮尺や包含区域の異なる全く新しく作製・刊行される海図を「新刊」海図という。この場合、新しい海図番号や海図表題、刊行年月が付けられる。
「改版」海図
既に刊行されている海図の記載内容等が大幅に変化し、新たにその改定版が作製されたものを「改版」海図という。この場合、海図番号や海図表題は従来の当該海図と変わらないが、刊行年月が新しくなる。「改版」海図が刊行された時点で、それまで有効であった当該海図は「廃版」となり、もはや航海には使用できない。
「廃版」海図
ある海図の改版海図が刊行された時点で、それ以前に刊行されていた同じ番号の海図は「廃版」となる。また、海図として刊行する必要性がなくなり「廃版」される場合もある。改版時に改版海図に取り込まれた訂正情報は、水路通報や補正図として提供されないため「廃版」海図の最新維持は不可能であることから、これを航海に使用することはできない。「廃版」の情報は海上保安庁の水路通報に掲載される。
「補刷」海図
ある海図の在庫を補充するため刷り増しが行われた海図のことで、それまでに水路通報で周知された訂正事項や補正図の内容は、補刷が行われる時点ですべて盛り込まれる。利用者が補刷前に購入した当該海図は、水路通報や補正図による最新維持が行われていれば、航海に使用することが可能である。補刷の年月は海図の右下に小さく記載されている。
「絶版」海図
現在供給していない海図であるが、利用者が既に購入済みの海図で、水路通報や補正図による最新維持を行っていれば航海に使用することができる。